ポルシェ911 73カレラ

ポルシェの歴史はスポーツカーの歴史、あるいはレースカーを牽引してきたという歴史があります。
そしてこれからもこういうスタンスでポルシェは未来があるのでしょう。

確かに、最近のポルシェの自動車はヴァリエーションが増えカイエンという、MPVともいえる
スポーツカーとはいえない車種もありますが、

それでもやはり中身はポルシェのスポーツカーの香りが漂っています。グランド
ケイマンやボクスターはミッドシップの純粋なスポーツカーで、あるいはパナメーラは
4シーターの高速ツアラーとして、存在感をアピールしています。

ポルシェ911は50周年という節目を迎えようとしていますが、
この長いポルシェ911の歴史の中でも、一番印象に残っている自動車といえば、
憧れているといったほうがいいですが、なんといっても73カレラ、ポルシェ911Carrera RS 2,7でしょう。

エンジン型式911/83は翌年モデルチェンジした、74カレラにも積んでいましたが、
私は74カレラには乗っていましたので、このエンジンは知っています。

アイドリング中にアクセルに右足がちょっと触れただけで、ヒュンと跳ね上がる感触がたまりません。
このころはフライホイルが小さかったので、他のポルシェ911でも似たものはありましたが、

吸気系がメカポンの自動車は特にそう感じました。そのことと、低回転でのトルクが小さいことで、
やはり発進するときはちょっとこつがいりました。

73カレラの良いところはあのスタイルにあります。ただでさえ美しいナローボディにフロントスポイラー
と、ダックテールの愛称があるリアスポイラーが装備され、気品にあふれています。

作られて40年も経つのに、今でもベストオブポルシェ911として君臨しています。

ポルシェ911とウェバー

ポルシェ911の最初の気化器はソレックスですが、ポルシェの空冷エンジンと相性が悪く
2500回転から3000回転のあたりで、フラットスポットを持っていたそうです。
(ポールフレールのポルシェ911ストーリーによる)

そこでウェバーのトリプルチョークに代えたところ、それもなくなりスムーズに回るようになったということです。
その後、69年あたりからは911T以外ボッシュのメカポンといわれる装置に代わっているので、

そのウェバーを積んでいるポルシェ911もかなり少数ですが、
昔のスポーツカー好きの世代はウェバーと聞くとそれがスポーツカーの代名詞みたいな感覚で胸が高鳴ります。

ロータスやアルファ、あるいはフェラーリなどがこぞって使用して、
あるいはレースカーなどにも使われて、憧れでした。

調整の仕方あるいはジェット類でエンジンの性格が変わったり、素人でもある程度のチューニングが出来たり
いろいろ遊ぶのにも適していて、楽しい気化器ですが、

ベストの調整となると、熟練したメカニックがいないと難しいので、今はあまり見かけません。
排ガスの問題もあり、ウェバーは時代にそぐわないものになっているのでしょう。

写真のウェバーはポルシェ911用に新品を買ったのですが、なかなか使用機会も無くコレクション化しています。

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ポルシェ911が50周年

ポルシェ911が50年。私がポルシェ911を知ったのが、20周年をとっくに過ぎたころですので、
それからでも20年以上、もちろんアップデイトを重ねてここまで来ましたが、
基本的なスタイルは最初の901といわれた時代から極端には変わっていません。

しかも世界中のスポーツカー愛好家が常に憧れの自動車のひとつに挙げるほど親しまれて、
それに見合う性能をいつでもリードしてきた、そんな自動車はポルシェ911以外にはありません。

そして、今でも現役で走っているポルシェ911の残存率は50パーセントを超えていると聞いたことがあります。
ということはかなりの数が残っているはずなのに、あまり値段が崩れないというのもそれだけポルシェ911が人気を保っている証拠でしょう。

最初の911の130馬力から現在の991ターボSは560馬力と4倍以上のパワーを誇ります。
それに、最新の918スパイダー。これはポルシェ917の後継といわれますので、直接ポルシェ911と関係は無いですが、ハイブリッドのスーパーカーとして918台販売されるようです。
この自動車もポルシェ911の50周年記念としてこの時期に出したものでしょう。

ここまできたらあと50年がんばって、100周年を迎えたらうれしいです。
そのころはどんな自動車になっているか想像もできませんが、
ポルシェ911のスタイルは守っていて欲しいと思います。

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ブッツィ・ポルシェ

ポルシェ911の初代で、コードネーム901と呼ばれ、通称ナローという愛称で今でも親しまれているあの名機をデザインした、
アレキサンダーポルシェが亡くなったそうです。

父のフェリーポルシェが亡くなった時も、「ひとつの時代が終わった」という感慨がありましたが、
ポルシェ一族でポルシェという自動車会社に関わった人が、ついにいなくなったという意味でちょっとさびしい気もします。

ブッツィと呼ばれていたアレキサンダーポルシェは、当時ではスポーツカーとしては最新とはいえなくなっていたポルシェ356
の後継機として、新しい2+2のシートを持ったスポーツカーをデザインしました。

タイプ7と呼ばれていたプロジェクト名でスタートしたこの開発は、このブッツィのデザインを基本に紆余曲折を経て、
現在にも至る、ポルシェ911をこの世に生み出したのです。

最初の生産車が登録する前まで、ポルシェ901という名前であったというのは有名な話ですが、
(プジョーがすでに登録済み)今やポルシェ911という名前はスポーツカーの代名詞のように使われています。

ブッツィはその後ポルシェ一族の意向で、ポルシェ社の経営から退くという方針で、
ポルシェ社を辞めますが、その後ポルシェデザインを立ち上げ一流ブランドに育てました。

今ではポルシェ911といっても、最初のナローの面影はかなり薄くなり、
50年に近く時を経ていることを実感しますが、今もなお、一流のスポーツカーとして君臨しているのは

やはりブッツィが最初の911をデザインしたあの業績があったからに他ありません。

ポルシェ959という自動車

よく考えてみると、今の水冷ポルシェ911の原点は
あのスーパーポルシェ、ポルシェ959にあったような気がします。

もちろんもともとは、当時のグループBというラリーの
コンペティションモデルとして、考えられていたらしいのですが、

確か、わたしの記憶がまちがっていなければ、規定の変更で、
ポルシェ959の規格が合わなくなって、
結局レースカーとしてではなく、限定車として、

ある意味、ポルシェの最高の技術を見せ付けるように、
あふれんばかりの最新技術を搭載した自動車でした。

まさにスーパーカーとして、センセーショナルなクルマです。

実はポルシェは、リアエンジンリアドライブもエンジンの水冷化も
当然、そのよさを知っていて、

もともとレースカーではミッドシップの水冷ヘッドエンジンが、
ポルシェの常識で、たとえば、956、962など
当然のようにそうなっています。

959はミッドシップではありませんが、電子制御の4WDを使い、
エンジンは水冷ヘッドのツインカムターボを採用していました。

エンジンの制御も、モトロニックを採用して、
まさに、当時としては電子制御のかたまりでした。

そのおかげで、けっこう壊れやすいという評判もありましたが、
このころの技術が、後のポルシェ911に影響を与えたのは事実です。

本物はむかし、ポルシェ959を一度だけ見たことがありますが、
なかなかの存在感で、とても新しい感じがしました。

ポルシェ901から911へ

ポルシェ911は、最初ポルシェ901として開発されていました。
ところが、プジョーがすでに真ん中に0を使う事を登録していたそうで、
901が使えないということになり、911で決まりました。

販売は、1964年に2百数十台は販売されていたそうですが、
65年式として売られていたので、
基本的には1965年からとなっているようです。

ポルシェ911の基本設計、デザインは
フェリーポルシェの息子ブッツィによるもので、完全な2+2シーター
のボディーで設計されました。

ポルシェの会社名はもちろん、ドイツの国民車VW
を設計、デザインしたフェルディナント・ポルシェ博士から取ったもので、
その息子フェリーが中心になって発展した会社です。

ともかく、ポルシェ356では、少し室内寸法など
金額に比して、少し小さいと感じていたようで、
2+2で、ある程度荷物も積めるものを考えたようです。

しかし、現実的には、ポルシェ911のリアシートは
大人が座って、長時間の移動は無理のようです。
あくまでもエマージェンシーで使用するくらいで、
しかし、荷物スペースの少ない、ポルシェ911にとっては、
荷物スペースとしてはとても重宝するものです。